3年ほど前にお作りさせていただいたご結婚指輪をメンテナンスでお預かりいたしました。
お二人ともプラチナ製で、とてもシンプルなデザインです。
使用によるリングへのダメージの入り方は、使用頻度や環境、
お仕事の内容など様々な要素により、かなり個人差があります。
こちらはご夫婦の指輪ですが、一見しただけで傷の入り方がかなり違うのが分かりますね。
拡大した写真がこちら。
リング全体の変形に加えて表面に細かい傷が無数に入っておりダメージ大といった状態です。
傷や変形がひどくなければ、磨き直しの通常メンテナンスはその場でお渡しなのですが
今回は一旦お預かりさせていただきました。
メンテナンス後の状態がこちらです。
変形を修正して正円に戻し、表面の細かい傷を丁寧に磨き直しています。
全ての傷が消えるまで磨き続けると、厚みが薄くなってしまい耐久性が劣るため
職人が判断して「あえて傷を少し残す」場合もあります。
安心してこれからも使い続けていくため、ただ単に「きれいにする」のではなく
長期間の使用を見越したより良い状態を保つのが、本当の意味での「メンテナンス」です。